■肌トラブルは体の内部から
西洋医学では、体の一部分に起きた症状や病気に対し、その治療や処方をします。
例えば、風邪には風邪薬、熱には解熱剤、高血圧には降圧剤を投与し改善をはかります。
東洋医学では、病気は体のバランスが崩れて起こると考え、バランスと崩す原因を探りつつ、全体のバランスの回復をはかります。
悪いところがあれば、その箇所のみを治療する西洋医学とここが違います。
肌のトラブルも、体の状態と関連して考え、体内の不調を反映する鏡と考えます。
胃腸の状態やストレス、生理などが複雑に絡み合って肌の症状となってあらわれてくるという考え方をします。
肌トラブルといえば、化粧品や気候など外的要因が原因と考えがちです。
しかし実は、体の内側からのSOSであることが多いのです。
■体と肌の状態をみる
東洋医学では、体は気・血・水という3つの要素からなっています。
その3つの要素の調和によって健康が保たれていると考えます。
気・血・水の1つでも、過剰になったり不足したりしてバランスがくずれると体に異常があらわれます。
気の流れが乱れると血や水も乱れ、血の流れが滞れば気や水も乱れるというように、お互いが影響するのです。
ひとつでも異常が起きると、肌や体にトラブルが生じます。
■体と肌にトラブルが
気・血・水の3つの要素のうち、最も重要なのが気です。
全身をめぐり、生命活動を維持するための基本エネルギーのようなものです。
元気ややる気の気と考えてください。
目にみえないため、わかりにくいかもしれません。
気は、東洋医学で血や水を動かしていると考えられています。
次に血は、全身に酸素や栄養を届ける、西洋医学でいう血液に似たものと考えてよいです。
血液のほかに、ホルモンの働きなども含むので、もっと広い意味を持っています。
昔から、ホルモンの乱れやそれに伴う自律神経系の症状を血の道症と呼んでいるように、女性は血と密接な関係にあります。
冷え症も、血の流れが滞るために起きるとみられています。
そして水は、血液以外の体液、細胞や組織など体をうるおす水分の総称と考えてください。
水の異常の代表的なものがむくみです。
■体内活動のすべてが肌に反映する
ぶつぶつやかゆみ。カサつきなど、肌あれが起こったとき、多くの人はまず、原因を探ろうとします。
しかし、実際には原因を明確にすることはなかなかできません。
なぜなら、肌というものは体内の活動すべてを反映しているのです。
原因は1つではなく、肉体的、精神的要因すべてが複雑に絡みあって、肌の症状となってあらわれてくるのです。
東洋医学では、3つの要素のバランスが崩れると皮膚にダメージがあらわれると考えています。
■気・血・水のバランス
肌と最も結びつきが深いのは血です。
3つの要素は互いに影響しあっている中で、とくに気と血は密接な関係があります。
気に異常があると、必ず血の異常が起こるといっても過言ではありません。
血のほうから気の異常が生じてしまうケースもあります。
女性は月経があるので、月経にかかわるコンディションに気を配ることも大切です。
■肌トラブルと気・血・水の異常
肌トラブルと気・血・水の異常
<気虚(キキョ)・・・気が不足する>
肌のトラブルは、顔色が悪い、たるみがあらわれます。
体の症状は、疲れやすい、風邪をひきやすい、寒がり、食欲がないなどです。
<気滞(キタイ)・・・気の流れの異常>
肌のトラブルは、月経前の肌あれ、顔面紅潮があらわれます。
体の症状は、月経前症候群、イライラ、落ち込み、おなかが張る、ゲップやガスがでるなどです。
<血虚(ケツキョ)・・・血が不足する>
肌のトラブルは、肌がカサつく、髪にこしやはりがない、爪がもろく割れやすいなどがあらわれます。
体の症状は、不眠、集中力低下、立ちくらみ、月経血が少ないなどです。
<瘀血(オケツ)・・・血の流れが滞る>
肌のトラブルは、シミ、くすみ、くま、ニキビ、舌や唇が紫色に変化、湿疹があらわれます。
体の症状は、イライラ、不安、指先や足先の冷え、痔、月経血が多い、月経痛が強いなどです。
<水毒(スイドク)・・・水が過剰>
肌のトラブルは、ジクジクした湿疹、水泡があらわれます。
体の症状は、むくみ、めまい、吐き気、乗り物酔い、雨の日の頭痛や不調、倦怠感、鼻水やタンなどです。
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